採光規定の合理化

2018/4/25up

 

待機児童を解消し、働きながら子育てしやすい環境づくりを進めるには、保育所の整備が急務ですが、都市部の住居系地域で既存のオフィスビル等を保育所に用途変更する場合に、建物と隣地境界線までの間に十分な距離が確保できないこと等の理由で、建築基準法の採光規定を満足できず、保育所が設置できないような事例があります。今般、採光規定を緩和し保育所の円滑な整備などを後押しする目的で、次の内容の告示改正が、平成30年3月22日に公布され同日に施行されました。

 

(1)保育所の保育室等の実態に応じた採光の代替措置の合理化
  
(昭和 55 年建設省告示第1800号関係)

保育所の保育室等については、採光上有効な開口部の面積が床面積の1/5以上とされています。照明設備を設置して一定の照度を確保した場合には、床面積の1/7に緩和する規定がありますが、この場合の採光上有効な部分の開口部の面積は、勉強机の高さを想定して床面から50cm以上の部分とされていました。この度の改正では、保育所等では一般に床面等における活動が多いと考えられるため、開口部の床面から50cm未満の部分も計上できることとなりました。

 

 

(2)土地利用の現況に応じた採光補正係数の採用
 
 (平成15年国土交通省告示第303号第1号関係)

採光上有効な開口部の面積を算定する際の採光補正係数については、用途地域の区分によって全国一律にその算定方法が規定されています。しかし、同じ用途地域の区分であっても、都市部と郊外では、建物と隣地境界線等との距離に大きな差があり、都市部の住居系地域と、郊外の商業系地域では、土地利用の状況が類似しています。そこで、土地利用の現況(建て詰まり度合いなど)を考慮して、特定行政庁が規則で区域を指定して緩和側の算定方法を選択することを可能としました。

 

 

(3)一体利用される複数居室の有効採光面積の計算方法の弾力化
   (平成15年国土交通省告示第303号第2号関係)

令20条1項において、採光上有効な開口部は居室ごとに算定することになっていますが、既存建築物から保育所への転用に当たっては、居室の採光の確保が困難な場合があります。このため、二以上の居室が、一体的な利用に供され、かつ、衛生上の支障がないものとして特定行政庁の規則で定める基準に適合すると認めるものについては、当該二以上の居室を一の居室とみなし、採光上有効な開口部の面積を算定することができることとされました。法28条4項の規定は、ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた二室を一室とみなす規定ですが、今回の告示改正は、複数居室の仕切り方や適用できる居室の数等について、特定行政庁が規則で定めることとしています。なお、この緩和を受ける場合には、事前に特定行政庁の認定を受け、当該認定を受けていることが分かる書類を確認申請書に添付する必要があります。
※令111条1項1号、令116条の2-1項1号の基準の適用に関しては、避難上の安全性を確保する観点から開口部の設置を求めるもののため、特例の対象外とされています。

 

 

 

 

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