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BELS 表示マーク

評価機関が行った評価結果に基づき、以下の内容で建築物エネルギー消費性能等の表示を行うことができます。

■星による5段階のマーク

星による5段階のマークとそのBEI値の水準は下表によります。
星の判断には、一次エネルギー消費量(その他一次エネルギー消費量を除く)のみを用い、外皮基準は含まれません。

星による5段階のマークとそのBEI値の水準
用途・星の数 住宅 非住宅用途1
(事務所等、学校等、工場等)
非住宅用途2
(ホテル等、病院等、百貨店等、飲食店等、集会所等)
☆☆☆☆☆
(誘導基準※相当)
0.8 0.6 0.7
☆☆☆☆ 0.85 0.7 0.75
☆☆☆ 0.9 0.8 0.8
☆☆
(省エネ基準)
1.0 1.0 1.0

(既存の省エネ基準)
1.1 1.1 1.1

※誘導基準については、エネルギー利用効率化設備のうちコージェネレーション設備のみ評価対象となる。

(1)住宅、非住宅用途1、非住宅用途2が混在する場合は、建築物全体の星の数に応じた基準一次エネルギー消費量を算出した上で、設計一次エネルギー消費量と比較して星の判断をする。

① 住宅用途、非住宅用途1、非住宅用途2の各基準一次エネルギー消費量(その他一次エネルギー消費量を除く)を算出。

② ①で算出した値に、それぞれ上表の星の数に応じたBEIを乗じ算出された値を合計し、各星の基準一次エネルギー消費量を算出。

③ 設計一次エネルギー消費量が、各星の基準一次エネルギー消費量以下となる星数を判断。

(2)省エネ基準に適合しない場合は表示しない。

(3)外皮性能と一次エネ性能の両方の評価手法に仕様基準を用いる場合は☆☆とする。

(4)外皮性能と一次エネ性能の両方の評価手法に誘導仕様基準を用いる場合は☆☆☆☆☆とする。

出典:一般社団法人住宅性能評価・表示協会「BELS評価業務実施指針」

■ZEB・ZEH・ZEH-Mマーク

BELSでは、より高い省エネ性能を有することが確認できた場合に、優れた省エネ性能を有する住宅・建築物であることを示すZEB・ZEH・ZEH-Mマークを表示することができます。

ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは

ZEBとは、先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物です。

ZEBは、室内外の環境品質を低下させることなく、大幅な省エネルギーを実現する建築物として注目が集まっており、「エネルギー基本計画」(2014年4月閣議決定)にて、以下の政策目標が設定されています。

① 2020年までに、新築公共建築物等でZEBを実現することを目指す

① 2030年までに、新築建築物の平均でZEBを実現することを目指す

ZEB 年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物
Nearly ZEB 『ZEB』に限りなく近い建築物として、ZEB Readyの要件を満たしつつ、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量をゼロに近付けた建築物
ZEB Ready 『ZEB』を見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えた建築物
ZEB Oriented 『ZEB Ready』を見据えた建築物として、外皮の高性能化および高効率な省エネルギー設備に加え、さらなる省エネルギーの実現に向けた措置を講じた建築物。延べ面積10,000u以上の建築物が対象
ZEB表示項目と一次エネルギー消費量水準 【非住宅建築物・複合建築物(非住宅部分全体)】
評価対象単位 表示項目 一次エネルギー消費量水準
評価書 表示マーク 再生可能エネルギーを除いて 再生可能エネルギーを含んで
建物または部分※1 『ZEB』 ZEB 基準一次エネルギー消費量から50%以上の削減 基準一次エネルギー消費量から100%以上の削減
Nearly ZEB ZEB 基準一次エネルギー消費量から50%以上の削減 基準一次エネルギー消費量から75%以上100%未満の削減
ZEB Ready ZEB 基準一次エネルギー消費量から50%以上の削減
ZEB Oriented※2 ZEB A)事務所等、学校等、工場等は40%以上の一次エネルギー消費量の削減
B)ホテル等、病院等、百貨店等、飲食店等、集会所等は30%以上の一次エネルギー消費量 の削減
建物用途 『ZEB』 ZEB
  • 本表の評価対象単位「建物または部分※1における各表示項目の水準をみたすこと。
  • 建物全体(評価対象外を含む非住宅部分)※3において、再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量の削減を行なうこと。
Nearly ZEB ZEB
ZEB Ready ZEB
ZEB Oriented※2 ZEB

※1 この表における「建物」、「部分」の定義は次のとおり

建物:非住宅のみの建築物全体
部分:複合建築物の非住宅部分全体

※2 建築物(非住宅部分)(評価対象単位が建物用途の場合は対象範囲の建物用途)の延べ面積が10,000u以上かつ、未評価技術(公益社団法人空気調和・衛生工学会において省エネルギー効果が高いと見込まれ、公表されたものが対象)を導入すること。ただし、当該要件(延べ面積・未評価技術の導入)については、申請者からの自己申告によるものとし、評価の対象外(評価機関が確認しない事項)とする。

※3 建物全体(評価対象外を含む非住宅部分)の延べ面積が10,000u以上であること。ただし、当該要件(延べ面積)については、申請者からの自己申告によるものとし、評価の対象外(評価機関が確認しない事項)とする。

注1 一次エネルギー消費量の対象は、空気調和設備、空気調和設備以外の機械換気設備、照明設備、給湯設備および昇降機とする。
注2 再生可能エネルギー量の対象は敷地内(オンサイト)に限定し、自家消費分に加え、売電分も対象に含めることとする。(但し、余剰売電分に限る。)

出典:一般社団法人住宅性能評価・表示協会「BELS評価業務実施指針」

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは

ZEHとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支を正味でゼロとすることを目指した住宅」です。戸建住宅と共同住宅でそれぞれ以下のように定義されています。

戸建住宅

ZEH 外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅
Nearly ZEH 『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住宅
ZEH Oriented 『ZEH』を指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えた住宅(都市部狭小地に建築された住宅に限る)

BELS評価書における「ZEHマーク」、「ゼロエネ相当」を表示する場合の評価対象単位、表示項目、外皮基準および一次エネルギー消費量水準は、以下の表になります。
なお、当該表示の際は、8地域を除きUAの記載が必須となります。

ZEH表示項目に応じた外皮基準および一次エネルギー消費量水準
【戸建住宅(一戸建ての住宅・店舗等併用住宅の住戸部分)】
評価対象単位 表示項目 要件
外皮基準(UA
[W/(m2・K)]
一次エネルギー消費量
水準(基準一次エネルギー消費量からの削減率)
備考
評価書 表示マーク 1・2地域 3地域 4〜7地域 再生可能エネルギー等を除く 再生可能エネルギー等を含む
住宅または住戸※1 『ZEH』 ZEHマーク
ゼロエネ相当
0.40以下 0.50以下 0.60以下 20%以上 100%以上
Nearly ZEH ZEHマーク 20%以上 75%以上
100%未満
ZEH Oriented※4 20%以上
  • 再生エネ等未導入可
  • 都市部狭小地※2および多雪地域※3に建設された住宅に限る
ゼロエネ相当 ゼロエネ相当 (省エネ基準) 20%以上 100%以上

※1 この表における「住戸」とは「店舗等併用住宅における単位住戸」をいう。

※2 「北側斜線制限の対象となる用途地域等(第一種および第二種低層住居専用地域、第一種および第二種中高層住居専用地域並びに地方自治体の条例において北側斜線規制が定められている地域)」であって、敷地面積が85u未満である土地。ただし、住宅が平屋建ての場合は除く。なお当該要件(用途地域・地区および敷地面積)については、申請者からの自己申告によるものとし、評価の対象外(評価機関が確認しない事項)とする。

※3 建築基準法で規定する垂直積雪量が100cm以上に該当する地域。

※4 「ZEH Oriented」の評価にあたっては、誘導仕様基準を用いることも可能。

注1 「ZEH Oriented」を除き、再生可能エネルギー等を導入するものとする(容量不問。全量売電を除く。)。考慮する再生可能エネルギー等によるエネルギー供給量の対象は、敷地内(オンサイト)の発電設備からのものに限る。再生可能エネルギー等とは、太陽光発電システム、コージェネレーションシステムの逆潮流によるエネルギーをいう。ただし逆潮流分を的確に計量できることを条件とする。
注2 この表では、ZEHとりまとめに規定されるZEH判断基準(定量的な定義)の内容のうち、一部要件を省略して記載している。BELS評価においては、この表に記載している事項のみを評価することとする。

出典:一般社団法人住宅性能評価・表示協会「BELS評価業務実施指針」

共同住宅

住戸単位と住棟単位で表示が変わります。

◎住戸単位
ZEH 外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住戸
Nearly ZEH 『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住戸
ZEH Ready 『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量を50%以上に近づけた住戸
ZEH Oriented 『ZEH』を指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えた住戸(再生可能エネルギーは必須ではない)
◎住棟単位
ZEH-M 住棟単位で外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅
Nearly ZEH-M 住棟単位で『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住宅
ZEH-M Ready 住棟単位で『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量を50%以上に近づけた住宅
ZEH Oriented 住棟単位で『ZEH』を指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えた住宅

BELS評価書における「ZEHマーク」、「ZEH-Mマーク」、「ゼロエネ相当」を表示する場合の評価対象単位、表示項目、外皮基準および一次エネルギー消費量水準は、以下の表になります。
なお、当該表示の際は、8地域を除きUAの記載が必須となります。

ZEH表示項目に応じた外皮基準および一次エネルギー消費量水準
【共同住宅等・複合建築物(住宅部分全体)】
評価対象単位 表示項目 要件
外皮基準 一次エネルギー消費量水準
(基準一次エネルギー消費量からの削減率)
評価書 表示マーク 再生可能エネルギー等を除く 再生可能エネルギー等を含む
① 住棟 『ZEH-M』 強化外皮基準※4 20%以上 100%以上
または部分
(※1、※3、※5、※6、※7)
Nearly ZEH-M ZEH-M
マーク
20%以上 75%以上1
00%未満
ZEH-M Ready 20%以上 50%以上
75%未満
ZEH-M Oriented※9 20%以上
② 住戸 『ZEH』 ZEHマーク 20%以上 100%以上
(※2、※3、※5、※6) ゼロエネ相当
Nearly ZEH 20%以上 75%以上
100%未満
ZEH Ready ZEHマーク 20%以上 50%以上
75%未満
ZEH Oriented※9 20%以上
ゼロエネ相当 ゼロエネ相当 ※8 20%以上 100%以上

※1 この表における「部分」とは「複合建築物の住宅部分全体」をいう。

※2 この表における「住戸」とは「共同住宅等における単位住戸」および「複合建築物における単位住戸」をいう。

※3 ①住棟または部分とA住戸は別々に評価する。

※4 強化外皮基準は、UAは1、2地域:0.4W/(u・K)以下、3地域:0.5W/(u・K)以下、4〜7地域:0.6W/(u・K)以下とする。

※5 一次エネルギー消費量の評価手法は、住戸部分は性能基準または誘導仕様基準(@住棟または部分の場合で共用部分が存する場合は不可)、共用部は通常の計算法(標準入力法)とする。

※6 ①住棟または部分の評価手法は、性能基準または誘導仕様基準とし次のとおりとする。なお、共用部分が存する場合、誘導仕様基準は不可(外皮基準には適用可能)。
外皮基準:住戸評価
一次エネルギー消費量水準:共用部分は評価対象(共同住宅等・複合建築物(住宅部分全体)で共用部分が存する場合に限る)とする。

※7 「ZEH-M Oriented」または「ZEH Oriented」を除き、再生可能エネルギー等を導入するものとする(容量不問)。再生可能エネルギー等によるエネルギー供給量の対象は敷地内(オンサイト)に限定し、自家消費分に加え、売電分も対象に含める(ただし、余剰売電分に限る。)。再生可能エネルギー等とは、太陽光発電システム、コージェネレーションシステムの逆潮流によるエネルギーをいう。ただし逆潮流分を的確に計量できることを条件とする。

※8 省エネ外皮基準に適合すること。

※9 「ZEH-M Oriented」(共同住宅等・複合建築物(住宅部分全体)で共用部分が存しない場合に限る)または「ZEH Oriented」における評価にあたっては、誘導仕様基準を用いることも可能。

注) この表では、集合住宅ZEHとりまとめに規定される定量的な定義(判断基準)の内容のうち、一部要件を省略して記載している。BELS評価においては、この表に記載している事項のみを評価することとする。

出典:一般社団法人住宅性能評価・表示協会「BELS評価業務実施指針」

■2024年4月以降の変更点

2024年4月に建築物の省エネ性能表示制度の告示が改正・施行されることに伴い、BELS制度も新しくなります。
これまでのBELS評価書ではZEHやZEBの詳細な分類がマークだけでは判別できませんでしたが、2024年4月以降は『ZEH』や『ZEB』などの分類がマークに加わり、マークだけでその判別が可能になります。

2024年4月以降の表示

ZEHマーク

2024年4月以降の表示のZEHマークの画像

ZEH-Mマーク

2024年4月以降の表示のZEH-Mマークの画像

ZEBマーク

2024年4月以降の表示のZEBマークの画像

省エネラベリング制度の対応

2024年4月1日以降に建築確認申請(※確認申請を要しない建築物においては、2024年4月1日以降に着工したもの,国・地方公共団体が建築主の場合は計画通知)を行う新築建築物、およびその物件が、同時期以降に再販売・再賃貸される場合、建築物の販売・賃貸を行う事業者は、建築物の販売・賃貸の際に、告示で定めるラベルを用いて省エネ性能を表示する「省エネラベリング制度」がスタートします。
(注:※努力義務の対象となるのは、2024年4月以降に建築確認申請を行った新築建築物になります)

BELSでは、第三者の評価機関が審査することにより、表示内容の客観性・信頼性を向上させることができ、ラベルの左下に「第三者評価BELS」と表示されます。

省エネラベリング制度の対応に関する「住宅」「非住宅」の説明画像

出典:国土交通省「建築物省エネ法に基づく省エネ性能表示制度事業者向け概要資料」

省エネ性能ラベルとともに発行する建築物の省エネ性能の評価書(住宅(住戸))では、省エネ性能ラベルには表示されていないBEIの数値や削減率などの詳細な情報の他、省エネ基準、誘導基準の達成状況、ZEH等に関する情報が記載されます。

また、補助制度等において、住宅等の性能を証明する証明書類として、評価書を用いることができる場合があります。
建築物の省エネ性能の評価書(非住宅)では、住宅と同様にBEI値(モデル建物法の場合はBEIm値)、削減率、任意で再エネ設備の種類、容量などが表示されるほか、省エネ基準、誘導基準の達成状況も表示します。

BELSに関する資料からの参考画像

 

BELS評価 お問い合わせ

お問い合わせは、建築認証事業本部 住宅性能評価業務部まで