防火関係等告示の制定、改正について(概要)

2019/12/20up

次の防火関係等告示の制定・改正が予定されています。これら告示の公布・施行予定は、令和2年1月下旬です。
概要は下記のとおりです。

1. 建築物の周囲において発生する通常の火災時における火熱により燃焼するおそれのない部分を定める件の制定

延焼のおそれのある部分から除く部分として、建築物の外壁面と隣地境界線等との角度に応じて、当該建築物の周囲において発生する通常の火災時における火熱により燃焼するおそれのない部分を定める告示が新たに制定されます。下の図は、影響範囲を算出するイメージです。この他、二以上の建築物に対する延焼のおそれのある部分については、高さに関する影響範囲の算出方法も制定されます。

隣地境界線等からの水平距離の算出式

2. 十分間防火設備の構造方法を定める件の制定

令和元年6月に施行された令第112条第11項ただし書に規定する10分間防火設備の構造方法を定める告示が新たに制定されます。防火設備の構造方法として、表面材の仕様、充填材の仕様、ガラスの仕様などが定められます。

3. 遮音性能を有する長屋又は共同住宅の界壁及び天井の構造方法を定める件の一部改正

昭和45年建設省告示第1827号の一部改正です。令第22条の3第2項に規定する技術的基準に適合する天井の構造方法として、「平成28年国土交通省告示第694号に定める強化天井の構造方法(開口部を設ける場合にあっては、当該開口部が遮音上有効な構造であるものに限る。)」が新たに追加されます。

4. 強化天井の構造方法を定める件の一部改正

平成28年国土交通省告示第694号の一部改正です。給水管、配電管その他の管が強化天井を貫通する場合において、1時間準耐火構造の床、壁、特定防火設備等で他の部分と区画されたPS等の中にある部分については、隙間をロックウール等の不燃材料で埋めることや、令第129条の2の4第1項第7号イ〜ハまでのいずれか(1m以内を不燃材料とすることなど)に適合させることを不要とする改正です。

5. 防火地域又は準防火地域内の建築物の部分及び防火設備の構造方法を定める件の一部改正

表現の適正化を図る目的で、令和元年国土交通省告示第194号の一部が改正されます。

出典: 国土交通省資料(平成30年改正建築基準法に関する説明会(第2弾))
国土交通省 住宅局建築指導課資料(建築基準法防火関係等告示の制定・改正について(概要))