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建築基準法告示の改正について

2024/2/26up

「用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件及びエレベーターの制御器の構造方法を定める件の一部を改正する告示(エレベーター関係)」、「通常の使用状態において人又は物が挟まれ、又は障害物に衝突することがないようにしたエスカレーターの構造及びエスカレーターの勾配に応じた踏段の定格速度を定める件等の一部を改正する告示(エスカレーター関係)」が令和6年1月31日に公布され、所要の改正が行われました。(エレベーター関係)の施行日は、令和6年1月31日(エスカレーター関係)の施行日は、令和6年4月1日です。

<改正の概要(エレベーター関係)>

  1. 小型エレベーターの床面積規定の見直し(平成12年建設省告示1415第3号関係)
    小型エレベーターのかごの床面積規定を現行の1.1u以下から1.3u以下に見直されました。
  2. 小型エレベーターの過荷重対策(平成12年建設省告示142号第1第1号関係)
    かごの床面積が1.1uを超える小型エレベーターについて、床面積の拡大に伴い想定される過荷重のリスクに対応するためブレーキ保持力についての規定が追加されました。

<改正の概要(エスカレーター関係)>

  1. エスカレーター周辺部の安全対策(平成12年年建設省告示1417号第1関係)
    エスカレーター周辺部の構造に求められる安全基準が新設されました。
    ① エスカレーター周辺部の構造に求められる安全基準の例
    項目 概略図 基準案
    ハンドレールと誘導柵とのすき間
    (第1第6号)
    ハンドレールと誘導柵とのすき間の概略図。ハンドレール側方に誘導柵が配置される場合とハンドレール先端前方に誘導柵が配置される場合 すき間:160mm以上
    ハンドレールと転落防止柵とのすき間
    (第1第5号)
    ハンドレールと転落防止柵とのすき間の概略図 すき間:160〜200mm以上
    進入防止用仕切版と欄干部材とのすき間
    (第1第7号)
    進入防止用仕切版と欄干部材とのすき間の概略図 すき間:110mm以下
    ハンドレールと進入防止用仕切版および登り防止用仕切版とのすき間
    (第1第7号)
    ハンドレールと進入防止用仕切版および登り防止用仕切版とのすき間の概略図 ハンドレール下面からのすき間:25mm以上

    出典:国土交通省(令和6年1月31日 技術的助言)

    ② 1417号 第1第5号の規定に基づく転落防止柵の取扱いについて

    ハンドレールの外側と転落防止柵とのすき間はこどもの挟まれや通り抜けに伴う事故を防止するための規定です。1417号第1第5号ただし書に規定する「周囲の状況により安全上支障がない場合」とは、誘導柵やハンドレール近くまで高さのあるデッキボードを設置することによりこどもの挟まれや進入を防止する措置が講じられているときなどが想定されています。(図1・図2参照)。

    図1:誘導策による挟まれ防止の例の参考画像。図2:デッキボードが高い位置にある例の参考画像。

    出典:国土交通省(令和6年1月31日 技術的助言)

  2. ハンドレール停止検出装置の規定化(平成12年建設省告示第1424号第2号関係)
    ハンドレールの停止等の異常を検出し、踏段を停止させる装置が技術基準に追加されました。
  3. 定期検査報告項目の見直し(平成20年国土交通省告示第283号 別表第5関係)
    エスカレーターの定期検査報告の項目について、1.および2.の改正に伴い検査事項の追加、判定基準の改正など規定の整理が行われました。

    出典:官報(令和6年1月31日号外第23号)